見出し画像

和菓子文化は松山から世界へと|しかしわがし蜜柑

愛媛県民にしか伝わらんけど
タルトは”和菓子”やけん。の

それはさておき
みかん国の首都、松山に昨年登場した
「しかしわがし蜜柑」さん

歴史と伝統ある和菓子に、
かわいくておしゃれで新しい魅力を詰め込んだ
「ネオ和菓子」で今話題の和菓子屋さんです。

今の時代にマッチした現代風の和菓子屋さん
ドリンクメニューも豊富

気になってる方、安心してください。
楽しく取材してきましたよ (^^♪ フフフ

落ち着いた店内。コンクリートと白熱球の光が、
モダンなのに”和み”を感じさせてくれます

当初はBtoB(企業向けに)事業を展開

元々は山口県下関市でお茶の卸問屋をしていました。
そう語るのは、オーナーの瓜生さん。

もちろん今も卸問屋業を続けていて、
特に冠婚葬祭の場でお茶を提供していたのですが、
最近は皆さんあまりそういう場で
お茶を飲まれなくなってきています。

そこで20年ほど前から
お茶と相性の良い”和菓子”の製造を始めたんです。

うちはわらび餅や求肥(ぎゅうひ:大福の皮)に
自信を持っていて、特に粒状の「わらび粒」は
口の中でとろけるほど柔らかいのに、
それでいて調理時には形が崩れにくい。
全国展開されているカフェのメニューや、
大手コンビニの期間限定スイーツでも
私たちの「わらび粒」が使われています。

黒糖わらび。デザートのトッピングにも使用されています

”お客様に安心して食べてもらえる美味しいお菓子を作ろう”
お菓子作りで最も意識しているのは、
「より安全で、それでいて美味しく
口に運ぶときに笑顔になれるお菓子」作りです。

お菓子づくりの大半は手作業なのですが、
作業1つ1つをマニュアル化することで、
手作業でありながらも完成品が
同じ基準になるよう管理。

工場内では外部からの人・空気の出入りを
完全に遮断していますし、
作業環境も常に徹底的にクリーンに保ち、
最後の行程である包装の際にも、
拡大鏡での検査や、金属探知検査を行うなど
徹底した衛生管理を行っています。

徹底的にクリーンに保つことで、
自信を持って商品を送り出しています。

お口に入れるお客様の笑顔を思い浮かべながら、
安心・安全の和菓子作りを追求しているんです。

そういった取り組みもあって、
全国の病院で提供されている病院食でも
デザートに和菓子が使われているんですよ。。

和菓子文化を伝えるためBtoC(お客様向け)ブランドが誕生

巷では毎年流行りのスイーツが登場しますよね。
今は世界中から新しいお菓子が入ってくる時代です
そう考えると、次第に「和菓子を文化として残したい。」
という思いが強くなっていきました。

時代とともに流行り廃りがあったとしても
常に時代に合った和菓子を提供し続けることで
後世に和菓子の文化を伝えていくことができれば
そう思うようになったんです。

幸いにも、卸したお得意様を通して、
うちの商品が消費者の皆さんに
受け入れられている実感はありました。

そこで、まず地元の下関に出店したんです。

もちころ。左から、焼き芋、抹茶、プレーン

松山と京都は和菓子が似合う

下関に次いで松山に出店したのですが、
理由は2つあります。
1つは、松山に和菓子文化が根付いていたこと
2つ目に、山口と愛媛の雰囲気が似ていたこと

お客様との商談でよく愛媛に来ていたのですが、
いつも思っていたことがありまして、
山口と愛媛って瀬戸内海を経て対照的な場所に
ありますけど、すごく雰囲気が似ているんです。
橋もかかっているし、気候も似ている
人も穏やかで温かく、街に活気がある
親しみを感じたというのが1番の理由ですね。

3か所目として京都にも出店しましたが
やはり和菓子のイメージにマッチした場所だからです。

定番の初恋わらび。白(プレーン)と黒(黒糖)

松山から拡散される和菓子文化

「しかしわがし」は下関、松山、京都と
3店舗ありますが、
松山の店舗は「しかしわがし蜜柑」
京都は「しかしわがし古都」としています。

理由は「チェーン店にはしたくない」からなんです。
その土地に根差した和菓子屋として
和菓子文化を残したい。
そう思っていますので、
それぞれご当地オリジナルメニューが存在します。

これこれ!!賞味期限1時間の「とろける極上わらび【蜜柑】」

松山には道後温泉があり、
来年には本館が保存修理工事を終え、
全館営業再開となります。

インバウンドも今後増えるでしょうし、
松山から世界に発信される情報も
増えていくと思います。

和菓子文化が松山から世界へと広がっていく。
松山の和菓子屋さんとして、
そういった未来も見据えながら
やっていけたら最高ですね。