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西日本にしかないお菓子はここで作られていた!|四国明治株式会社松山工場

80年以上前から三津にある工場
松山に住んでいる皆さんなら、
1度は近くを通ったことがあると思います。
梅津寺に行く途中にある工場です。

ちょうどカーブに沿って建物があって、
筆者にとっては、学生の頃(20年以上前。。)
工場に設置されたとても大きな看板に
チョコのCMに出ている推しアイドルが写っていて、
それを見るため何度も通った印象深い工場なのです。

筆者の記憶では、昔は
文字が書いてある場所に大きな看板があったはず…

西日本でしか買えないお菓子

この工場、ずっと四国明治さんの工場なのですが、
80年前は缶詰工場だったそう。
お菓子の前は缶詰を作っていたんですね!!
今はお菓子工場として、なんと全国で唯一!
ここだけでカールは製造されているんです。

そういう理由(ワケ)で、
松山が誇る名産品として、
ふるさと納税の返礼品にもなっています。

カールって今は西日本でしか
売られていないって知っていました?
昨年(R4年)は、松山限定パッケージが登場し、
話題となりました。

そんな四国明治の松山工場でお話を伺ってきました。

松山限定パッケージ
※現在は生産を終了しています

愛媛の人は◯◯ですね

対応してくれたのは取締役で
松山工場長の世羅さん。
世羅さんは、㈱明治に入社後、
研究部門や日本各地の工場を経て
現在、四国明治㈱に在籍されています。

「私はこれまで9回の転勤を経験し、
 日本全国様々なところで生活してきましたが、
 とりわけ愛媛の人は優しいですね。
 そしてなにより自然体。
 穏やかで親しみ深い。
 人の話もよく聞いてくれますし、
 生真面目な県民性を感じます。
 外から見ると、しまなみがあって、
 石鎚山があって、道後温泉がある。
 すごく魅力的なところですね」

来年(R6年)7月に保存修理工事を終える道後温泉本館

松山から全国デビューするお菓子たち

「明治グループは全国に6箇所の
 製菓工場があるのですが、
 松山工場は中では大きい部類ではありません。
 ここでは季節限定の商品や
 子供向けのお菓子を中心に、
 常時50種類以上を製造しています。
 季節限定品から人気が出て定番化するものも多く、
 これまでも数多くの松山生まれの商品が
 全国に羽ばたいています。
 内緒ですが、
 松山から近々全国デビューする商品がこれ!
(残念ながらお見せできません。。。)

 そんな松山工場ですが、
 個人的にはカールを製造する場所として
 最適だと思っています。
 カールこそが松山工場の誇りだと」

地元の産業まつりにも出店してくれます。
※写真は令和4年のものです

松山で深まる癒やしの世界観

「というのも、
 カールは1968年(昭和43年)に誕生したのですが、
 この頃の日本は高度経済成長期で、
 都会に人が集まり、
 寝る間も惜しんで働く人が多くいた時代です。
 そんな時代に発売されたにもかかわらず、
 田園風景でゆったりとした癒やしの時間が流れる
 カールおじさんの世界観。
 それは皆が求めていた癒やしの世界だったのです。

 松山は程よく都会ですが、
 松山の人の穏やかな気質は
 カールの世界観に合っている
んです。
 私は勝手に松山の名産品だと思っています(笑)」

時代とともに明治も変わる

「カールは一時期、
 明治㈱の主力商品だったのですが、
 今ではチョコレート製品が主力となっています。
 でもそれは悲観的なことではないんです。
 明治はお客様の声に支えられています。
 時代が変わるのに合わせて、明治は変わるのです。
 よく大きな会社は、創業者の教えだったり
 古くからのやり方が色濃く残っていたりしますが、
 明治ではお客様の声が1番なのです。

 少子化で子どもの数、人の数が減れば、
 お菓子を食べる口の数も減ります。
 それでも明治が今もあるのは、
 お客様ニーズの変化に合わせて変われるからです。
 愛されているから、愛してくれる皆さんのために、
 私達は全力で変わり続けていくのです。」

松山市のふるさと納税の返礼品

食と健康のプロフェッショナルとして

──最後に工場の作業工程を映像で見せてくれました。

「製造は全工程を機械で行っているのですが、
 出来上がった商品に異物や金属片などが
 混入していないか、一袋ずつ全てスキャンして
 チェックをするのはもちろん、
 重さ、袋の厚みもコンマ、ミリの単位で
 チェックします。
 皆様に安心して食べていただくため、
 食と健康のプロフェッショナルとして、
 品質管理は日本一厳しいと自負しています。

写真は載せられませんが、
数々の最新鋭の機械がフル稼働でお菓子を作ってくれています。

 明治を愛してくれる皆さんのために、
 これからもお客様の声を聞き、寄り添い、
 ともに歩んでいきたいですね。」