見出し画像

夢をかなえるお手伝い。三津のチャレンジショップ

昔ながらの面影を残す三津浜。

古くから海運で栄え、
様々な人が行き来し交流してきた
歴史からでしょうか。

この街は来る人々を
温かく迎え入れてくれます。

そんな街の気質を生かし、
この地で新たに商売を始める人を
地域ぐるみで応援するプロジェクト。

それが、三津浜商店街で行われている
「チャレンジショップ制度」です。

この制度、ざっくり説明すると、
三津浜地区賑わい創出実行委員会が、
商店街の空き店舗を、
出店希望者へ安価に提供し、
独立に向けた支援をしていくというもの。

そこで今回は、この制度を活用し、
チャレンジ出店中のショップ
「椿のおもてなし」さんを紹介します。

店内の様子。
ワークショップも開催

「椿のおもてなし」は
アロマやバスソルトなどの
香りにまつわる商品を販売するお店。

店内に入ると、優しく素敵な香りが
上品に漂ってきます。

バスソルトは直接香りを体感でき、
その場で袋や瓶に詰めてくれる


出店への道のりは、
オーナーの渡部さんが、
松山の市花「椿」をテーマにした香りを
生み出したところから始まります。

オーナーの渡部さん


この香りを多くの人に届けたい

そう思い立った渡部さんは、椿をテーマに
アロマやハンドクリームなどを作成し、
お土産物屋さんや生活雑貨屋さんを
中心に委託販売を始めます。
すると、これが大好評。

本市プレゼント企画でも大好評。
看板商品のハンドクリーム

その後、この事業でつながった人を通して、
松山市のフィールドミュージアム構想に
出会うのです。

フィールドミュージアム構想とは、司馬遼太郎さんの小説『坂の上の雲』ゆかりの地や地域固有の資源が点在している松山全域を「屋根のない博物館」ととらえ、物語のあるまちを目指す構想。
まちなかのセンターゾーンと三津浜・梅津寺、忽那諸島、風早、久谷・砥部の6つのサブセンターゾーンなどで構成されています。

松山にまつわる香りも生み出せたら

渡部さんの夢は膨らみ、
プロジェクトは加速していきます。

松山市在住の調香士 髙橋真美さんにも協力してもらい、
フィールドミュージアム構想に指定された
地区ごとの香りを次々と開発。
「三津浜・梅津寺」、「忽那諸島」、
「風早」、「久谷・砥部」の
4つの香りを完成させました。

「三津浜・梅津寺」の香りをイメージしたMITSUME

ところが、さあこれからという矢先。。。
そう、あの新型コロナウイルスが
その歩みに「待った」をかけたのです。

委託販売先の店舗の客足が途絶えてしまい、
事業は足踏みをすることに。

これからどうやって松山の香りを多くの人に届ければよいのか

そう悩んでいるうちに、渡部さんの心に
自分のお店を持ちたいという思いが
込み上げてきます。

そんな中、偶然にも
この制度に巡り会えたことで、
これはチャンスなのだと感じたそう。
思いきって出店を決意されました。

椿のグッズがおしゃれに並んでいる

出店後はお客さんと接することができ、
商品に触れてもらう姿も
間近で見られるようになったことで、
手ごたえを肌で感じられているとのこと。

また、地元の人たちからも
温かく迎え入れられ、
多くの人が応援してくれているそうです。

三津浜の皆さんが私にしてくれたように、
私も新しく来られる人たちを
温かく迎え、協力してあげたいんです。

そう話す渡部さん。
今では移住体験に来られる人に対して、
相談にのったり、地元の人を紹介したり
しているとのことでした。

三津浜に根づく歓迎の輪は、こうして
今後もどんどん広がっていくのでしょう。

渡部さんの挑戦は、始まったばかりです。

包装紙もかわいいんです

椿のおもてなしHP
https://www.tsubakinoomotenashi.com/